Pictoriaへの投資
By Chihiro Kameoka
Z Venture Capital株式会社(以下、ZVC)は、AITuberをプロデュースする株式会社PictoriaのシリーズA2ラウンドに出資します。
皆さんは『AITuber』という概念をご存じでしょうか?
ANYCOLOR社やカバー社の急成長もあり最近更に注目を集めている「VTuber」。中の人(業界的には「魂」と言ったりします。)がアバターを用いて配信をしています。
これに対して「AITuber」は、中の人が存在せず、AIが魂を務めるキャラクターです。
AIで動くため24時間365日の稼働が可能で、多言語配信や複数コンテンツの同時配信、個別通話等の対応も可能です。また、中の人がいないため、配信疲れや移籍、それに引退等もありません。
2023年の初めにZVC内で「生成AIが日本のスタートアップに何をもたらすか」についてディスカッションをしたとき、私は上記の特性を活かした「VTuberのAI化」という仮説を抱き、AITuber領域に注目していました。
「AIにはファンは付かないのではないか?」と思う方もいるかもしれません。しかし、英語で配信をする個人AITuberの「ネウロ様」は、Twitchのフォロワー数が51.5万人で、1か月間の平均視聴者数は8,335人(2024年4月2日時点)と、VTuberに劣らないエンゲージメントを作り始めています。
そしてPictoria代表の明渡さんは非常に粘り強い、不死鳥のような起業家です。2017年に起業してからピボットを繰り返し、2020年にAITuber事業に辿りつきました。
生成AIブームが到来する前からAITuberを始め、ビジネスモデルやコンセプトについてチューニングを繰り返し、今日までAITuber事業を続けてきました。今後も明渡さんの持ち前の粘り強さで新しい世界を創ってくれると信じています。
AITuber市場は急速に立ち上がってきており、これからも配信にとどまらないユースケースもどんどん生まれてくると思います。そんなAITuber市場の最前線で挑戦するPictoriaを、ZVCとしても、VTuber好きの一個人としても全力でサポートしていきます。